9月某日。
娘の誕生日に保護犬の譲渡会へ。
強い想いに根負けし、とうとう犬を飼うことになる。どうせ迎え入れるならとシェルターから引き取ることにした。このシェルターを紹介してくれたのは、先日の講演会で私に質問してきた学生だった。
「会いたい人に会いに行けって言われたから来ました」
あの翌日、突然オフィスを訪ねてきた彼は今うちでインターンとして働いている。先日、娘が犬を欲しがっているという話をしたら、友人がこのシェルターでボランティアをしているというから連絡してもらったのだ。
「ワンワンいっぱい! ぜんぶつれてかえる!」
無茶を言う娘に笑いながら、気になった犬を抱かせてもらう。たくさんの犬の中から娘が選んだのは、巻き毛が特徴的なミックスの女の子だった。どうやら元の飼い主が高齢で入院してしまい、こちらで保護されたらしい。
「ちゃんとお世話するんだよ」
私が言うと、娘が満面の笑みで頷いた。
飼育に必要なものを聞いて、帰りに購入する。ケージやペットシーツ、ドライフードにおもちゃとかなりの大荷物になったが、トランスルー機能*1で荷室スペースを広げておいたので載せるのに苦労はしなかった。505リッターもの大容量は非常に頼もしい。まだまだ載せられそうだ。
朝からずっとはしゃいでいた娘も、帰宅の途につく頃にはさすがに電池切れ。リヤシートで寝息を立て始める。その横で、キャリーケースの中の犬もうとうとしていた。
私は彼女たちを起こさないようアウディドライブセレクト*2でショーファーモード*に切り替えた。乗り心地を最優先にしたこのモードにすると、走りはより静かで滑らかになる。
あえて道の凹凸を感じたい時やスポーティーな走りを楽しみたい時はダイナミックモードを選ぶ。走りのシーンや走行状況、好みに合わせて様々なモードを選択することができるので、1台のクルマで毛色の違うクルマを何台も所有しているようだ。
縁あって家族となったからには、必ず幸せにしよう。
バックミラーですやすやと眠る娘と犬を見て、心に誓った。
※1Audi A8 TFSI quattro、A8 L 60 quattro、S8に標準装備。Audi A8 55 TESI quattroにコンフォートパッケージとしてセットオプション
※2プレディクティブ・アクティブサスペンションのオプションが必要です