3月某日。
家族三人で、友人が経営する山梨のワイナリーへ。
都内ではもうすっかり春の陽気になっていたが、山梨はまだ肌寒い。道の端にちらほらと名残雪が見えた。A8はそんな場面でも頼もしい。アウディ独自の4WDシステムquattro®が、シャーベット状の雪を踏んだ時も通常時と変わらない軽快な走りを見せてくれる。
4輪すべてに最適な配分で駆動力を分配するquattro®は、通常時は前40:後60の配分で路面に吸いつくような安定した走りを実現。路面状況によっては、そのトルク配分を前70:後30~前15:後85の間で変えてくれるため、安心感が違う。
しかも、コンピューター制御によってサスペンションの硬さを自動的に調整してくれるアダプティブサスペンションもついている。高速道路のような凹凸の少ない路面ではサスペンションを硬く、凹凸や段差などが多い道では柔らかくしてくれるのだ。
さらにその性能を研ぎ澄ませたものが、プレディクティブ・アクティブサスペンションだ。
サスペンションに関するすべてのシグナルを統合的に制御し各システムに連携、路面状況や運転状況を常時予測し、車高や減衰力をアクティブに調整。安定したコーナリングや理想的な乗り心地を実現してくれる。この先読み機能のおかげで、高速道路はもちろん、山道に入っても常にベストな状態で走行することができた。
目的地に着くと、友人夫婦が私たちを出迎えてくれた。彼らの横で、大きな白い犬が尻尾をブンブン振っている。
学生時代から、いつか故郷の山梨でワイナリーを開きたいと言ってきた友に、万感の思いを込めて「おめでとう」を言う。次の夢は、日本発のワインを世界へ。必ずその夢を実現させようと乾杯した。
「こんな遠くまで悪いな。疲れたろう」
そう言われて初めて、自分がさほど疲れを感じていないことに気がついた。長時間運転してもこれだけ楽なのは、やはりA8だからだろう。
その日は友人の家に泊まることになり、遅くまで昔話に花を咲かせた。娘は犬が気に入ったらしく、飽きることなくずっと遊んでいた。
※Audi S8に標準装備。Audi A8にオプション。